~ 天文家の人物伝 ~
小圃仲達(おばたちゅうたつ) 留守家医師
延享3年(1746)-文化3年(1806)
藤広則の寛政頃の弟子。
寛政年間に写した天文四伝書の一部が国立天文台に残されているほか、水沢図書館にも残されています。
また、渾天儀を製作し、藩校である立生館に保管され、明治以後は水沢小学校に引き継がれたとありますが、現在には伝わっていません。『星座をちりばめた直径三十cmほどの天球を黒い4本足の台座に乗せ、回転するように作ったもの』との記述が残っています。
小圃は、仙台・長崎・江戸で蘭学や天文学を学んだ後に水沢に帰り、伊達家一門の留守氏に医者として仕えたろあります。また、「寛政の三博士」の一人と言われた幕府の儒臣・柴野栗山とも交流があり、栗山文庫・巻ニの出版にあたり、序文を求められています。
【水沢市史 P.639-640 などによる】
延享 三年(1746) 水沢町吉小路で生まれる
寛政 六年(1794) 崇禎交食暦術上巻を写す
寛政 七年(1795) 日躔表を写す
寛政十一年(1799) 七星蒙求を写す
日躔暦指を写す
夜測時法を写す
文化 三年(1806) 藤広則より免許を受ける
柴野栗山の『栗山文庫・巻2』の序文を書く
小圃仲達・没
藤広則───小圃仲達(1746-1806)
63 五緯表(崇禎暦書) 写10 天文秘書25-上 小圃誼印 47
71 交食表(崇禎書) 写5 小圃(10巻のうち巻1, 2, 7~9) 74
https://kotenseki.nijl.ac.jp/biblio/100265511/viewer/1
131 七星蒙求 全(崇禎暦書) 写1 小圃誼謹受之) 寛政11 65
242 崇禎交食暦術上巻 写1 小圃誼 寛政6 蒼海先生所賜之書也 74
https://kotenseki.nijl.ac.jp/biblio/100265797/viewer/1
379 天文瓊統 7巻 写1 巻3, 小圃誼旧蔵 59
425 日躔表(崇禎暦書) 写2 天文秘書22 小圃誼旧蔵)寛政7年 59
427 日躔暦指(崇禎暦書) 写1 天文秘書35 小圃誼旧蔵) 寛政11年 59
491 夜測時法(崇禎暦書) 写1 小圃誼(小圃誼旧蔵)寛政11年 64